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キャッシュ・フロー計算書は正直者、決算報告に嘘をつけません

2011.10.04お金の動きを見ると企業の実態がわかるの話

    1.キャッシュ・フロー計算書とは

    経営における「お金の流れ」を見るための財務諸表です。

    株式公開会社などでは貸借対照表、損益計算書と並ぶ基本財務諸表として作成を義務づけられています。

    2.勘定合って銭足らずの状態がよくわかる

    決算したら、損益面では黒字(利益)だけど、資金面では赤字(資金不足)という状態の会社がよくあります。

    この現象は、売上が伸びている会社や、在庫投資・設備投資などをした会社によく見られますが、場合によっては粉飾決算が疑われるケースもあります。

    キャッシュ・フロー計算書を見ると、お金の動きが正直に出ているので、これらの状況が分かり易くなります。

    3.キャッシュ・フロー計算書の作成方法

    ほとんどの会社が損益計算書と貸借対照表の前期と当期の増減額から、お金の流れを逆算して作成しています。

    4.キャッシュ・フローの捉え方

    キャッシュ・フロー計算書は、経営におけるお金の流れを、営業活動、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フローの3つに区分しています。

    5.キャッシュ・フローの3区分

    (1) 営業活動による
    キャッシュ・フロー
    会社の主要な営業活動によるお金の増減を表します。どれだけ営業活動によってお金を獲得しているかがわかります。
    (2) 投資活動による
    キャッシュ・フロー
    会社が行った①有形固定資産・無形固定資産の取得または売却、②有価証券・投資有価証券の購入または売却、③貸付と貸付返済金によるお金の増減などを表します。会社が事業活動の維持および将来の利益獲得のためにどれだけ投資しているかがわかります。
    (3) 財務活動による
    キャッシュ・フロー
     会社の①資金調達(借入、増資、起債など)や、借入金返済、社債の償還などによるお金の増減を表します。②営業活動・投資活動キャッシュ・フローによって生じたお金の過不足の調整を行います。